南青山の「グランピング」スペースでひとりKindle読書をしてみる

『黒いマヨネーズ』(吉田敬/幻冬舎)、『サピエンス全史(上)』(ユヴァル・ノア・ハラリ/河出書房新社)、『やさぐれ煩悩ブルース』(東陽片岡/グループ・ゼロ)……これらは筆者が最近読んだ本です。なんとなく手にとった、なんとなく気になったらジャンルを問わず読んでみる。これが筆者の読書スタイルです。まだ『サピエンス全史』の「下」を買ってすらいない点からも、それがおわかりいただけることでしょう。

ちなみに、これらはすべて電子書籍端末「Kindle(キンドル)」で読んだものです。紙の本も読むのですが、買ったままなかなか読み始めない「積ん読」の本で、部屋が狭くなる一方なので、電子書籍版が出ている本は、そちらを買うようにしています。おかげで「積ん読」が減り、「積んメモリー」の本が増えました。

Amazonが販売するこのkindleを、「グランピング」の環境で体験するイベントが、8月4日(日)まで開催されるというので、ひとり行ってみました。場所は東京・南青山のカフェや花屋が並ぶ施設「SHARE GREEN MINAMIAOYAMA」。上京して20余年。「おしゃれな街」というイメージしかない南青山を、自らの意志で訪れたのは初めてです。

「グランピング」という言葉も今回、初めて知りました。グラマラス(魅力的な)とキャンピングを合わせた造語で、おしゃれなテントなどがあらかじめ設置された場所での優雅で快適なキャンプをそう呼ぶそうです。

都会のオアシスで読書を楽しむ

この日、東京は気温が30度を超える真夏日。東京・港区の青山一丁目駅から、汗をかきつつ徒歩5分ほどで会場に着きました。入ってすぐ、中庭におしゃれなテントやハンモックが並ぶ「グランピング」スペースがあるのが確認できました。

しかしあまりの暑さに利用客は誰もいないのでは……と思いきや、ハンモックで寝そべる子供やテントで「写真を撮ろうよ」と盛りあがるママたちの姿がありました。Amazonの広報担当者によると、このスペースはKindle体験会の参加者でなくとも、利用できるそうです。

カフェに入り、カウンターで体験会に来たことを告げると、Kindle Paperwhite本体と、手持ち用の扇風機が貸し出され、コーヒー1杯分の無料券がもらえました。参加者の多くはそのまま涼しいカフェスペースに留まっているようでしたが、筆者はせっかくなので、再び「グランピング」に出ました。とはいっても、さすがにテントは暑そうだったので、パーゴラ(日陰棚)の下で読書することにしました。

借りたKindleには、冒頭のみが収録された本の「サンプル」がいくつか入っていました。『小説 天気の子』(新海誠/角川文庫)、『喰う寝るふたり 住むふたり 1』(日暮キノコ/徳間書店)、『たけくらべ』(樋口一葉)などなど。そのなかから、この場にピッタリのタイトルということで『読書する人だけがたどり着ける場所 』(齋藤孝/SBクリエイティブ)を読み始めました。

カフェのスペース(提供:アマゾンジャパン合同会社)

ふだんは電車で読書することが多い筆者にとって、都会のオアシスのようなスペースでの読書は新鮮で、「大人になった感」がありました。正直、「おしゃれな場所でアイスコーヒーを飲みながら読書している僕を、誰か遠くから見てくれていないかな」という自意識さえ芽生えていました。

筆者が愛用するKindleは、2013年ごろに購入した古いモデル。いまの世の中で、5年以上使える家電製品というのはあまり見かけませんが、ここで借りた最新のkindle paperwhiteは、ページを切り替えるストレスもなく、(認めたくはないのですが)「老眼らしきもの」が始まった筆者にとって、かなり読みやすいものでした。

Amazonの人に「最近、何読みました?」と聞いてみた

30分ほどの読書体験のあと、AmazonのKindle, Fire Tablet, Accessories事業部の清水文弥事業部長に話を聞きました。清水さんは「ここまで暑くなるとは思いませんでした」と笑いつつ、「陽射しの下でも読みやすく、たとえ小雨が降っても防水機能があることを知ってもらえればと考えました」と、この体験会を企画した意図を教えてくれました。

「陽が落ちると涼しくなりますし、多少薄暗くても読めることを体験してもらいたくて、照明をランタンのみと抑えています。体験会は22時までやっているので、夜に来ていただくのもいいですね」(清水さん)

なるほど、暗くなって他のお客さんの存在が気にならないくらいの黄昏時に、ひとりハンモックでごろりと読書するというのは気持ちよさそうです。

アマゾンジャパンの清水文弥さん

せっかくなので、清水さんに「最近読んだ本」を教えてもらいました。

「まずはミシェル・オバマさんの『Becoming』。女性の視点からオバマ大統領をどう支えたかを書いた本です。興味本位で読んでみたら、面白かったですね。また、ナイキの創設者の自伝『SHOE DOG』。日本が密接にかかわっているので興味深く読みました。

それに『Extreme Ownership: How U.S. Navy Seals Lead and Win』。Seals(シールズ。アメリカ海軍の特殊部隊)出身の人が書いたビジネスチックな本です。オーナーシップ(当事者意識)をただ示すだけでなく、一歩踏み込んで描いていたのと、もともとスパイものが好きなこともあって楽しく読みました」

ふと思いついてした質問でしたが、人に「最近どんな本を読んだか?」と聞くと、その人が今どんなことを考え、どんなことをしようとしているのかがかいま見えるなとあらためて感じました。

挙げてもらった3冊のうち、『SHOE DOG』については翻訳版が出ているようなので、体験会のあとの抽選でもらったクーポンを使って購入し、読んでみることにしました。「積んメモリー」にならないうちに。

 

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