「ニコンサロン」公募展は若き写真家の登竜門(ショールーム散歩・1)

最新ミラーレスのZ 7やZ 6やデジタル一眼レフ、各種レンズ、コンパクトデジカメのクールピクスなどの展示スペース。(Nikon Z 7で撮影)

より良い写真を撮るため、心がけていることがいくつかあります。一つは新しいカメラの技術に刺激を受けること、もう一つが優れた写真を鑑賞して目を肥やし学ぶことです。それら二つを一度に実行できるのが、カメラや用品メーカーのショールームです。

東京、特に銀座・有楽町・丸の内には、カメラ関連メーカーのショールームが点在しています。銀座の中心地、和光や銀座三越のある銀座四丁目交差点から新橋方面に向かうと、左手に2017年に再開発されたGINZA SIXがキラキラと見えてきます。その先にある銀座ライオンビアホールの看板を見ながら左に曲がると、見えてくるのが「ニコンプラザ銀座」です。

ドアを開けると、「箱入り娘」のニコンちゃんがお出迎えしてくれました。

ギャラリー・サービスセンターを備える路面店

ニコンプラザ銀座は、 2006年10月に路面店としてオープン。1階にはブティック調レイアウトの「ショールーム」、写真ギャラリーの「ニコンサロン」、2階にプロのサービスサポートを受け付ける「NPSプロサービスセンター」と、一般の方の修理などを受け付ける「サービスセンター」などがあります。

ケースに飾られたオシャレとカメラが大好きな女の子「ニコンちゃん」

8月はニコンプラザ大阪にお出かけしているそうです。(Nikon Z 7で撮影)

無料の使い方講習会もあるショールーム

左手奥には古いカメラのガラスケース展示があり、右側展示スペースはニコン製品の使い方を学ぶ「ニコン製品使い方講習会(無料)」の会場にもなります。(Nikon Z 7で撮影)

入り口を入ってすぐは展示スペース。「基本的に最新機種を展示しているのですが、ユーザーさまから問い合わせがとても多いレンズの『Ai AF DC-Nikkor 135mm f/2D』など、販売中のものはほとんど置いてあります。お声がけ頂ければお出しできますよ」と、所長の三谷由美子さん。古いレンズを愛するユーザーも大事にしていると感心させられました。

発売から24年経ったレンズも最新機種に装着可能

1995年発売の「Ai AF DC-Nikkor 135mm f/2D」。ミラーレスにもアダプター「マウントアダプター FTZ」を取り付けて装着可能(Nikon Z 7で撮影)

銀座フォト・プロムナード

銀座フォト・プロムナード。写真家 山岸伸・佐藤倫子写真展「瞳 写 x 音」(Nikon Z 7で撮影)※展示されている写真は取材当日のものです。

あっちにもこっちにも写真展

ニコンプラザ銀座には、あちこちにプロやアマチュアの写真が飾られています。カメラの展示スペースの奥の壁には「銀座フォト・プロムナード」。プロの写真家がニコンのカメラで撮影した作品を、8月までは月に一度、9月からは2カ月に一度入れ替えて展示します。筆者は普段、出勤途中にショールームに立ち寄ることが多いのですが、ずっと見逃していたことを後悔しました。

2階に登る階段フロアの壁面にも、1階とは別のプロの作品を2カ月に1枚入れ替えて展示する「階段ギャラリー」があります。見逃しやすいので要注意です。

2階に上がると、修理や清掃などメンテナンスのサポート窓口になる「銀座サービスセンター」と、作品発表の場として無料で利用できる写真展示スペース「フォトスクエア」があります。こちらは月に3回、展示内容が入れ替わるそうです。

無料で利用できる写真展示コーナー「フォトスクエア」

かわいいお猿さん写真が並ぶ、鎌田るいさんの「愛のある場所」(Nikon Z 7で撮影)※展示されている写真は取材当日のものです。

公募展で選ばれた作品が並ぶ銀座ニコンサロン

選考を通過した作品は銀座ニコンサロン、大阪ニコンサロンの順に展示されます。※展示されている写真は取材当日のものです。

若き写真家あこがれの「銀座ニコンサロン」

銀座ニコンプラザ最大の見どころはなんといっても、1階いちばん奥のスペースにある「ニコンサロン」です。

若手写真家の「登竜門」とも呼ばれているニコンサロン、所長の三谷さんによると、最近は若手がテーマ性を持って作品づくりに取り組んでいる様子を力強く感じるといいます。公募はニコンのカメラで撮った写真に限らず、プロ・アマチュアを問わず応募することが可能です。

写真展「かえるさん」と写真家・氏家聡さん

銀座ニコンサロンの写真展「かえるさん」と写真家・氏家聡さん(Nikon Z7で撮影)

訪れたときには、氏家聡さんの写真展「かえるさん」が開催中でした。実は初めての個展だそうです。

氏家さんは神奈川県出身で、沖縄県宜野湾市在住の保育士さん。琉球大で生物学を専攻しました。「可愛らしさもあるんですけど、どんな場所でも精いっぱい生きようとするカエルの魅力にはまりました」と話します。

氏家さんの写真には、ほとんど使われていない和式トイレの溜まった水の中に産み付けられた卵や、公園の公衆トイレの街灯に寄ってくる蛾を狙って、トイレットペーパーホルダーで待ち構えているリュウキュウカジカガエルの写真もあります。

氏家さんにとって「写真を撮るものとして、より大きな夢の入口だった」というニコンサロン。2回目の応募でゲートを通過しました。

国頭村の農業用水で撮影されたハロウェルアマガエル

(氏家聡さんの作品より)沖縄本島では恩納村より北にしか生息しないというハロウェルアマガエルのオスとメス。産卵直後に体を温めるために自ら上がってきたところ。オスはメスの背中にしがみついているが、脚は協力してよじ登っている様子に力強さを感じます。

「沖縄で生き物の素晴らしさを再認識しました。夜にカエルを見にいけば、ヘビやクモ、光るキノコなんかも見られるので、他の生き物も観察できるんです」。

宜野湾は米軍基地もあり、人も多いので生物撮影には向きません。週末の休みの日に、うるま市や国頭村などの山原(やんばる、沖縄本島北部)に出かけたり、3連休やゴールデンウィークなどに奄美や徳之島などの離島に出かけて撮影を続けています。今回の個展は、フィルムからデジタルまで20年間撮り貯めてきた集大成なのです。

工夫を凝らしたディフューザー

カエル撮影に使っている愛機と氏家聡さん(Nikon Z7で撮影)

カエルの目にも優しい光を

氏家さんに撮影機材を見せて頂きました。ストロボの前に取り付けるディフューザーに、凝った工夫がされています。

「ストロボを直射でやると四角い光になっちゃうんで、アイキャッチにしっかりとした丸い光で柔らかく当てるために、自作のディフューザーを使っています」と氏家さん。100円ショップで買った容器をくりぬいて、中にトレーシングペーパーを入れて、さらに不燃性の換気扇フィルターを詰めてストロボに被せています。

「以前はティッシュ詰めてやってたんですが、ストロボの熱で焼けちゃったんです」。ディフューザーは光量を落とす役割も果たします。カエルの目にも優しい光が当たるように心がけているそうです。

写真家の方が在廊していると、撮影の工夫や裏話を聞けることもフォトギャラリーの醍醐味です。ついつい話し込んでしまいますが、筆者ももっと良い写真を撮らなきゃという創作意欲が湧いてきます。

「ニコンNEW一口ようかん」(定番)

「ニコンNEW一口ようかん」(定番)は、35gの一口サイズ。小倉・塩・本煉・柚子・胡麻が3つずつ合計15個入ったパッケージで、1728円(税込)です。(Nikon Z7で撮影)

【お土産スイーツ】歴史ある「ニコンようかん」

ニコンプラザ銀座のお土産には、知る人ぞ知る、カメラ同様に長い歴史を持つ「ニコンようかん」をおすすめします。発売は1973年、元々は従業員向けの商品でした。社内外で好評だったため2000年2月に公式オンラインショップ「ニコンダイレクト」で販売を始めました。

ニコンの工場にはもちろん、ようかん製造のノウハウはありません。栃木県大田原市にある菓子製造業「本宮」に製造委託しているOEM商品です。ニコンプラザでは、小倉・塩・本煉・柚子・胡麻の「定番」と、チョコレート・黒糖・抹茶・ブルベリー・唐辛子が加わった「バラエティセット」の2種類の詰め合わせが販売されています。

「定番」を食べてみました。あっさりとした甘みで食べやすいこしあんの「本煉」をベースに、「小倉」はつぶあんの皮の食感が心地よく、「塩」はほんのり塩味が効いて、汗をかく夏場に合います。「柚子」は噛むとさわやかな香りが口に広がり、「胡麻」は口の中に入れた瞬間に香ばしさが楽しめます。いずれもお茶やコーヒーにぴったりです。

ニコンNEW一口ようかん

左から、胡麻、柚子、本煉、塩、小倉

銀座7丁目にあるニコンプラザ銀座

ニコンプラザ銀座。左手にも出入り口があります。(Nikon Z 7で撮影)

ニコンプラザ銀座 (日曜定休)

東京都中央区銀座7丁目10−1 STRATA GINZA 1・2階

ニコン製品使い方講習会(無料)のご案内はこちら

氏家聡写真展「かえるさん」
・大阪ニコンサロン(日曜休館)
8月15日~28日(10:30~18:30、最終日は15:00まで)
24日15:00から、氏家さんと京大名誉教授の松井正文さんのトークイベントがあります

ニコンサロンへの応募要項はこちら

 

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