【古民家で暮らそう!:06】ついに移住!しかし、キッチンがない…

きれいに改修された母屋の床

2013826日、ついに13年間住んでいた兵庫県西宮市から多可町に移住をすることになりました。別荘気分で何度か新居に通ってみたものの、結局は大きな改修部分は職人がやってくださり、こちらで事前に購入しておいた指定のアンティーク風栗材の床板がきれいに貼り終わっていました。

【連載】古民家で暮らそう!

古民家は基本的な構造として6畳+6畳+4.5畳+4.5畳(もしくは6×4部屋)の「田の字づくり」と呼ばれる間取りが基本になるのですが、我が家は人が集うメインスペースに面したところにキッチンが欲しかったので、田の字の2部屋をキッチン部分まで板の間でつなげることにしました。

日本の家はキッチンが別の部屋にあることが多いのですが、そうなると人が集っている間に、料理の準備をしている人は一緒にその空間を楽しむことができなくなります。

西宮の家でもそうでしたが、我が家にとってキッチンは、ある意味、家の中心部分ですので、今後の改修作業はまずはキッチンの場所を決めるところから始めることにしました。

屋根を切り離して中庭に

この家を購入したときには、「連載03でご紹介したとおり、キッチンは母屋と離れを無理やり素人がつないだような屋根の下のスペースに、地べたのコンクリートの上に板を敷いたような状態で設置されていました。

古民家の母屋は大きな茅葺きの三角屋根があって、そのヘリにひさしがせり出していますので、ひさしの部分で頭を打たないようにしようと思えば、必然的に床を地べたまで下げなければ使えない構造になっています。なので、この部分は使わないことにして、中庭として切り離してもらうことにしました。

かつてキッチンだった場所を切り離して中庭に

追々、ここには自分でウッドデッキを作って、外からは見えない部分なので星空を見上げながらゴロゴロできる空間にしたいと思っています。本当は外壁を焼き杉などで仕上げたかったのですが、ここはリブ板で我慢。しかし、リブ板と言えどもそれなりの雰囲気はありますし、耐久性もあるので満足しています。

天井を抜くと煤竹が出現

我が家は夫婦ともに料理が好きなので、使い勝手の良いキッチンにはかなりこだわりがあります。前の家は賃貸でしたので勝手に作り変えるわけにはいきませんでしたし、昔のシンクで高さが80cmしかありませんでしたので、かなり腰に負担がかかっていました。

いろいろ既製品を探してみましたが、この空間にぴったり収まる気に入ったものが見つからず、気に入ったものはびっくりするような金額でしたので、キッチン全体を一から自分で造ることにしました。

屋根裏に現れた煤竹の天井

リフォームの番組などを見ると、2階部分まで吹き抜けになっている家がよく出てきます。天井を抜くと空間が広くなって確かに気持ちが良いのですが、冬は暖気がすべて上に逃げていってしまって、全然部屋が全然暖かくなりません。

なので、キッチンを造ろうと思っている場所の天井だけ、新建材のチープな天井だったのでぶち抜いてみることにしました。

すると、きれいに煙で燻された飴色の煤竹が出てきました! これはちょっとしたサプライズで、なんだかすごく得した気分です。こんな素敵なものを囲って隠してしまうなんて、もったいない。

風呂場で食器洗いをする日々

板の間になった写真を見てお分かりのとおり、越してきた当初は床からブルーの水と赤のお湯が出る水道管、そして排水口が開いているだけの状態でした。

この部分を取り囲むようにアイランド型のシンクを造ろうとしましたが、古民家を特集した雑誌などからインスピレーションを得て、頭の中で考えていただけなので、特に設計図などがあるわけではありません。

ただ、高さは9091cmぐらいで、流しで洗い物をしながら人と話ができるように、シンクの向きは部屋の内側に向かって設置しようということだけは決めていました。

越して来たその日から生活が始まりますので、このシンクが出来上がるまでの2カ月間、ご飯を食べ終わった後には風呂場に食器を持って行き、しゃがんだ状態でシャワーを使って食器を洗う日々が続きました。

台所で水が使えないというのがこんなにも不便なことなのかということを実感する日々でしたが、今思えばそれはそれで楽しい笑いのネタになっています。

家のコクピット・キッチンづくり

アイランドキッチンの大きさを決めるためのシミュレーション

アイランドキッチンを造るにあたって、いちばん考えなければいけないのが動線です。

冷蔵庫から食材を持って来てまな板でカットし、それらをガスコンロの上で調理し、出来上がったものをどこで皿に盛り付けるかということを考慮して配置をしなければ、作ってしまった後にすごく使いにくいキッチンになってしまいます。

しかも、冷蔵庫は図体が大きいので、必然的に置く場所は決まってしまいます。そこから逆算して動きをシミュレーションしてみる必要があります。

そこで、引っ越しの段ボール箱を積み重ねて、ネットで購入したシンクをその上に乗せ、実際にどれぐらいの幅と奥行きにするのが歩きやすいのか、使い勝手のよい微妙な高さなどを3Dでイメージしてみることにしました。こうしたシミュレーションは実際に作り始める前には必要なことだと思います。

いずれにしても、これを早く完成させなければ、ずっと風呂場での皿洗いが続くことになりますので、引っ越し後の最優先事項はアイランドキッチンづくりということになりました。

 

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