台南でタピオカの次にくるべきスイーツを見つけた 〜台湾ひとり旅(前編)〜

台南市の海辺。

台湾の高雄国際空港についたのは、もう夜の22時をまわった頃だった。僕は急いで、新幹線の駅である左營(さえい)駅までタクシーを走らせて、約30分。そこから、22時55分の最終電車に飛び乗り、北上。約10分で台南駅に着いた。台南市は、10月中旬だというのに、まだ全然夏っぽくて蒸し暑い。南国そのものだ。駅からまたタクシーに乗り換え、なんとか今日の宿にありついた。

台南に行くには、通常、台湾第二の都市である高雄経由で行くのが一般的だ。

今回僕に与えられたミッションは、台南ひとり旅。それも、台南市の副市長オススメのひとり旅スポットをめぐる旅だ。僕が台南に旅立つ前に、副市長の王時思さんに、オススメスポットを聞くインタビューが行われた。時は、10月初旬にまでさかのぼる。場所は、東京・丸の内だ。

台南市の副市長・王さん。王さんもひとりで街をぶらつくのが好きだという。

――実は、僕、台南には2回行ったことがあるんです。

王副市長(以下、王さん):どんなところに行きましたか?

――でもあんまり観光名所をまわるタイプではなくて、街をゆっくり散歩したりとかするタイプなんです。街並みを楽しんだりとか。

王さん:一番いい楽しみ方じゃないですか! 私もいつもコソコソ散策して、のんびりしていますよ。私の楽しみ方は、まず、目標をひとつ設定して、そこから広げていく楽しみ方です。

――なるほど。では、具体的なオススメひとり旅スポットを教えていただけますか。

王さん:自分の「推し」だと、最近オープンした台南美術館ですね。

――はい。

王さん:ひとり旅ではやっぱりそうした場所に行かないと、ちょっともったいないと感じます。本当は半日くらいかけたいところです。ぜひ行ってみてください。

(まだまだ続く)

……と、こんなふうにオススメを聞いたのだった。僕は今回、それに沿って、旅をしてみようと思う。台南ひとり旅、どんなふうになるのか、僕は、寝床で考えながら、到着したその日は、疲れ切っていたので、寝ることにした。

次の日。朝6時には起床。早起きしてしまう。どこかで朝食でも食べようかと思い、外に出てみる。台湾では、だいたい6時には朝食の屋台が出ていることが多い。街をぶらぶらしていると、なんだか、気になる看板が目についた。「酪梨牛奶」……。

なんとなく意味を想像できる看板。

あ、王さんがいってたのこれだ!

「(オススメグルメを聞かれて)あえてちょっと想像できないかもしれないですけど、アボカドのミルク。アボカドミルクの混ぜた後にそのプリンを足すものなんです。世界レベルの美味しさですよ」

こういったドリンクスタンドは街のいたるところに点在している。

「アボカドミルクプリン」の味は……?

さっそく、僕は、店先に立っていたおばちゃんに、アボカドミルクプリンを注文してみた。看板にはプリンと書いていなかったので、若干不安だったけど、大きめのアボカドを丁寧にむき、ミキサーで手際よく混ぜて、牛乳を加えると、奥の冷蔵庫から市販のものと思われるプリンを持ってきた。ほっ。それを間髪入れずミキサーに入れる。わずか30秒ほどの出来事だった。

ミキサーでガーッとかき混ぜる。プリンは市販のもの。誰でも作れます。

見た目は、シェイクのような感じ。そして、飲んでみる……。めちゃくちゃうまい! 味がないのではないかと不安を覚えていたが、プリンの甘さがほどよく効いていて、アボカドのまろやかさとマッチする。これ、タピオカミルクティの次に流行るのではないか? マジで。誰か日本に持っていくなら今だと思う。

マックシェイクか? と思われる見た目だが、味はもっと濃厚。

不思議な朝食も終わり、さて次はどこに行こうかと考えを巡らせる。まだまだ、朝だ。ふと王さんがこんなことを言っていたことを思い出した。

「人と触れ合える場所と言ったら、やっぱり市場ですね。夜市ももちろんそうですけど、朝市もありまして。庶民的なところはより楽しめますね。もう本当に台南の地元の人が毎日通っています。野菜とかを買いに行ったりね」

そうだ! 朝市に行ってみよう! 色々調べてみたところ、庶民的だと思って僕が選んだのは、「鴨母寮市場」。宿からもほど近い。着くと、買い物客でごった返していて、市場ならではの活気にあふれていた。

朝から買い物客で賑わっていた。交通手段は主にバイク。お弁当屋なんかもあった。

さっそくなかに入ってみる。そこはやはり市場。肉が吊るされていたり、なぜか魚の頭の部分だけが立てられていたり、もの珍しい気持ちで歩きまわった。店員さんがひっきりなしに声をかけてくる。ひとり旅の醍醐味は誰かと触れ合うことだ。それを実感した。何か買えるわけではなかったけど、十分堪能した。

生々しいけど、肉が吊るされていたり、魚の頭が飾られている現場は臨場感たっぷり。

そう思って市場を出ようとすると、出口付近に意麺屋さんを発見。また王さんの言葉を思い出す。

スープがほとんどだけど、僕は、あえて麺を注文した。

「意麺(イーメン)、これを疲れていたりどんなに遅くなっても食べてほしいんです。もちろん日本のラーメン文化が、すごく有名なことは分かっていますが、ちょっと高級感があふれてると思うんですよ。だから意麺を食べながら、ちょっと優しい味に癒されてください。ご飯の締めとかに」

「締め」って言ってるけど、そして、さっきアボカドミルクプリン飲んじゃったけど、朝食でもいっか……。意麺、食べます! 出てきたのはシンプルな肉うどんみたいな感じのものです。

白菜がおいしそう。朝に食べるのもよし。

なるほど。確かにあっさりしてそうで、締めによさそう。最初、スープだけをすすっていると、「混ぜて食べるんだよ」って店員さんが教えてくれました。ありがとうございます。混ぜて食べると味が濃厚になってより美味しくなった。朝食に意麺。二日酔いにもよさそう。

朝から忙しなく働く従業員さん。お疲れさまです!

朝市を後にした僕は、いったん宿に戻って作戦会議。次はどこに行こうか。やはり王さんオススメの美術館に行ってみよう。今日は空いているかな?

 

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