東京モーターショー ニコンの最新ミラーレス Z 7で撮ってみた:後編

10月に発表された「メガーヌ ルノー・スポール」のハイパフォーマンスモデル。今年4月にドイツ・ニュルブルクリンク北コースで前輪駆動車最速のタイムを叩き出した。(東京都江東区の東京ビッグサイト・南展示棟)。カメラ:Nikon Z 7、レンズ:NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S、32mm、F4.0、1/60秒、ISO100。手持ち撮影。ストロボ(スピードライトSB-5000)使用

前編は、自動車写真の作例をお見せしましたが、後編は瞳AF機能を多分に活用したポートレイトをお届けします。

Nikon Z 7とNIKKOR Z 85mm f/1.8 S

NIKKOR Z 85mm f/1.8 Sを装着したNikon Z 7

左右を選べる瞳AF

Z 7のイメージセンサーには、撮像範囲の水平、垂直約90%という広い範囲をカバーする像面位相差AFの493点のフォーカスポイントが配置されています。オートエリアAFに設定した場合で「顔認識」や「瞳AF」が可能になります。動画時には機能しません。

追尾するAF-Cモードでは「顔認証」は人物が横を向いたり、一時的に後ろを向いたりしても追いかけて、ピントを合わせ続けます。また「瞳AF」は複数の瞳を検出した場合は、マルチセレクターやサブセレクターでピントを合わせたい瞳を選択が可能です。左や右を最初から選ぶ必要はありません。

AF-Sモードでも「顔認証」や「瞳AF」は機能しますが、フォーカスロックがかかると、被写体の顔や目の位置が画面上から動いても最初の位置でロックされたままなので注意が必要です。これはZ 7に限らず、他社のカメラでもそうですが「顔認証」「瞳AF」で撮影する場合は、AF-Cモードが安全ですね。

サイズが選べるRAWファイル

Webに使う画像だから解像度はそんなに必要ないけれど、RAWファイルが持つ階調性の高さと編集の自由度は保持したいとき、RAWの画像サイズを落とす事ができます。

有効画素数が4575万画素もあるので、L(8256×5504ピクセル)だと1コマあたりのファイルサイズは約44.7MBになりますが、M(6192×4128ピクセル)で約31.5MB、S(4128×2752ピクセル)で約24.5MBまで落とすことが出来ます。記録するメモリーカードも保存先のストレージも節約できますね。

ただし、Lではロスレス圧縮・圧縮・非圧縮の14bit階調が選べますが、12bit階調のロスレス圧縮の固定になります。

住友ゴム工業のタイヤブランド「ファルケン」

住友ゴム工業のタイヤブランド・ファルケンのブース。(東京都江東区の東京ビッグサイト)。カメラ:Nikon Z 7、レンズ:NIKKOR Z 24mm f/1.8 S、24mm、F2.8、1/30秒、ISO100。手持ち撮影。ストロボ(スピードライトSB-5000)使用。以下、いずれもAdobe Lightroomで露出、シャープネスなどを調整しています

メガーヌ ルノー・スポール トロフィー

シングルスロットでXQDのみ リーダー忘れに注意

ちょっと残念なのは、メモリーカードスロットがシングルであることです。

大量の画像をRAWデータで撮ったり、4Kの動画撮影をしたりした場合、途中で交換する必要が生じます。なるべく大容量のカードを挿しておきたいところですが、使用できるカードは、以前は256GBのものも販売されていましたが、現時点では最大240GBまでしかないXQDのみです。

XQDは、2010年11月にサンディスク、ソニー、ニコンにより発表されたメモリーカードの規格で、初めて採用したのはニコン、2012年3月発売のD4でした。その後、D4s、D5、D500、D850とニコンのフラッグシップ機、高級機ではお馴染みのカードとなっています。

現在販売中のXQDで高速なものは、最大転送速度は440MB/s、最大書込速度400MB/s。パソコンに読み込む際も理論値に近い350MB/sが出ます。

一般的なメモリーカードで高速なSDXC UHS-IIよりも1.5~2倍速く、メモリー容量120GBで量販店価格で2万3000~2万4000円とほぼ同等の価格なのは魅力的です。しかし、なぜか規格設立に関わったソニーでは業務用ビデオカメラにのみ採用されており、ミラーレスカメラのαシリーズには採用していません。カメラではニコン1社のみです。そのため、ノートパソコンなどで読み込める内蔵スロットとしては採用されるケースは見当たらず、出先で専用のカードリーダーを忘れると、カメラ直結しか読み込む方法がありませんので、注意が必要です。

商品の種類が少ないXQDですが、決してマイナーな規格ではありません。今年2月末にVer2.0の仕様が発表された「CFExpress」は、XQDとコンパクトフラッシュ(CF)が進化したCFastという2種類の新規格が統合されたもので、XQDとの互換性保持のために同サイズのType Bが設定されていますので、無くなってしまうことはありません。ニコンZシリーズも、ファームウェアアップデートでCFexpress対応する計画ですから安心してよいと思います。

三菱ふそう 大型観光バス・エアロクイーン

今年2月に発売された大型観光バス。ドライバーの死角となる車両左側方を監視して、歩行者・自転車などをレーダーで検知する安全装置が搭載されているのだという。(東京都江東区の東京ビッグサイト・青海展示棟)。カメラ:Nikon Z 7、レンズ:NIKKOR Z 24mm f/1.8 S、24mm、F4.0、1/60秒、ISO100。手持ち撮影。ストロボ(スピードライトSB-5000)使用

◎よくできました◎

  • がっちりしてコンパクトなのに軽量なボディ
  • 逆光環境に強いレンズのコーティング
  • ポートレイト撮影が捗る瞳AF

△がんばりましょう△

  • 水準器を表示すると画面の中心を占めてしまい、画像が見にくい
  • メモリーカードがシングルスロット
  • カバンの中で不意に空いてしまうメモリーカードスロットの扉

ニコン Z 7の概要はこちら
 今回使用したレンズの概要は下記リンクから

 

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