【古民家で暮らそう!:19】窓のアルミサッシを木枠に入れ替えてみた

やはり古民家には木枠の窓が似合う

私が以前住んでいた兵庫県西宮市の家は、ちょっと変わった洋館のような雰囲気を残した木造の家で、窓はすべて大きなガラスが入った木枠の窓でした。重たくて開閉がスムーズではなかったのですが、窓は家の印象を決定づける重要な要素を占めるため、(特に古民家は)とても気に入っていました。なので、できるだけ木枠の窓の物件を探していたのですが、購入した物件は、残念ながらアルミサッシに入れ替えてありました。

【連載】古民家で暮らそう!

もとのアルミサッシの窓

アルミサッシの方が費用が安く、隙間風もほとんどないので、機能的には優れていると言えます。しかし、生活そのものを楽しむのは、便利さだけではありません。薪ストーブなども同様、灯油やガスのストーブの方が楽に決まっているのですが、機能面だけでは計れない魅力が薪ストーブにはあります。

「今日中に取りに来てもらえるなら…」

古民家の改修を自分でやっていることや、古民家好きという話をあちこちでしていると、地元の方から「家を改修する(潰す)ので、欲しい物があれば持って帰ってくれても良いよ。その代わり、明日潰すので今日中に来れるかな〜」と、声をかけてもらえるようになります。そういう時にすぐに動けるのが、フリーランスの良いところです。

建具などは繊細な細工を施したものが多く、作れと言われてもそう簡単に作れるものではない高度な技術が使われている場合が多いです。それらがユンボで一気にガサ〜っと潰されてしまうのは見るに忍びません。

しかも、昔ながらの日本家屋はおおよそのサイズが決まっています。使いまわしが可能なことが多く、捨てると言われるとついつい持って帰りたくなって、家の倉庫が建具だらけになる…というのはよくある話です。

いつかはアルミサッシの窓を木枠の窓に入れ替えよう! と思っていましたが、もらってきてから長らく倉庫に保管したままになっていました。ようやく思い立って入れ替え作業を始めることにしました。

窓を入れ替えるということは…

アルミサッシの窓枠をすべて撤去したところ

室内の改修作業などは、時間があるときにのんびりやれば良いのですが、窓に関してはそういうわけにはいきません。鍵もなくなりますし、昼も夜も全面開けっ放しの状態が続くということになり、サッシの枠を外してしまうと、もう後には戻れなくなります。やり始めたら一気にやってしまわなくてはいけないのですが、予想していたとおり、動くパーツである窓の入れ替え作業は一筋縄ではいきませんでした。

サッシが乗っているアルミの枠を外さなければいけないのですが、前に施工をした方がネジ山を潰してしまっていました。外れないネジが何本もあって、それを外すだけでもかなりの労力を使いました。

さらにこれもよくある話ですが、窓枠の大きさそのものが右と左で高さが微妙に違う…。もらってきた窓を入れても少し足りない(余るよりはマシですけど)など、やはりいろんな部分で微調整が必要になってきそうです。

縁側の床板を貼り替える

かなり傷んでいた縁側の床板

とりあえず窓がなくなって作業がしやすくなったので、かなり傷んでいた縁側の床板を貼り替えることにしました。サンワカンパニーというところの床板をネットで購入して使用しました。例の如く、ここも壁際が直角じゃない部分があったので、壁際の調整には思った以上に時間を使いました。その間、昼も夜も障子紙1枚で外と隔てられている状態。鍵がないので、私か妻のどちらかが家にいないといけない不便な状態が1週間ほど続きました。

床板を貼り替えてきれいになった縁側

雨戸も使えるように

雨戸用の戸袋があるので、元々は雨戸のある家だったのだと思います。アルミサッシに替えた時に雨戸を使わない様式に変えたようです。ただ、今度はサッシの窓ほども厚みがない木枠の窓に入れ替えますので、雨戸を使えるようにしました。

昨今の台風は、これまでとは違って数十年に一度の…という言葉を頻繁に耳にするようになり、雨戸がないと強度的に不安が残ります。幸いにも、木枠の窓をくださった方が雨戸も一緒にくれたので、それを使えるように工夫をすることにしました。

窓と雨戸のレールを敷くための土台

3枚の戸が重なり合う鴨居の部分

窓を入れる作業の前に絶対に必要なのが、窓と雨戸のレールを敷くための土台です(この部分の名称ってなんていうんでしょう?)。開口部分の端から端まで8mほどありますので、トラックがない我が家はそもそもその材木を運ぶことさえできません。ここの部分に関しては、友人の大工にお願いすることにしました。

すると、雨が窓に吹き付けて下に垂れても、自然に水が外に流れるように若干の傾斜を付けて加工した角材を持って来てくれました。メジャーでささっと適当に測って帰っただけなのに、合わせてみるとピッタリ! 流石です。おおよそのサイズを見ただけで、どういう加工が必要なのか分かってしまうようです。

これができると、その上に真鍮のレールをはわせて窓を乗せるわけですが、以前の作った引き戸の時と同様、戸と戸の隙間が広ければ隙間風が入ってくるし、狭ければスムーズに動かないので、一体その隙間を何ミリぐらいにするのが最適なのか分かりませんでした。

我が家の窓は、すべてアルミサッシになっていて参考になりませんので、木枠の窓がある家に行って、戸と戸の隙間を測らせてもらい、それを真似して施工することにしました。幸いにも、戸の方が枠よりも少し小さくて、鴨居の部分に細い角材を打ち付けて上部の溝を作れば良かったので助かりました。逆に、鴨居に溝を掘らなくてはいけないことになっていたら、本当に大変な作業だったと思います。

木枠の窓に入れ替わった母屋

しかし、いずれにしても下のレールと上の溝がバランス良く位置していないと、窓が垂直に立ってくれません。窓を倒さないように気をつけながら、何度も何度も位置合わせをしてようやく完成しました。1枚あたりの窓がかなり重たいですし、倒して割ったらおしまいなので、とても気を使う作業でした。

雨戸も閉められるようになった

引っ越してきてから約3年。ずっと気に入らないと(特に妻が)思っていた窓が木枠になってくれて、とても嬉しいです。もちろん前よりも保温性は良くありませんが、少しずつ自分たちの気に入った家に作り変えている喜びを感じています。

 

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