廣田あいか、アイドルグループ脱退し2年 ソロで感じる「世の中を動かしたい」

ソロで活動する廣田あいかさん(撮影・萩原美寛)

人気アイドルグループを2018年1月に脱退し、ソロ活動中の廣田あいかさん(21、愛称・ぁぃぁぃ)。特徴的なアニメ声の持ち主ながら、時にドスを利かせたすごみのある歌声を披露します。15年に民放音楽番組に初出演すると、お茶の間の話題を一気にさらいました。脱退後は、YouTubeへの投稿が中心です。さらに20年1月末には、全曲作詞のミニアルバムをリリースするなど、歌手活動も再開しました。ひとりで活動して感じたことなどを聞きました。

YouTubeに150本投稿、770万回再生

(撮影・萩原美寛)

20年2月14日、廣田さんが開設しているYouTubeチャンネルに、新たな動画が投稿されました。タイトルは「【神回】絶交 シュークリーム」。廣田さんが自力でシュークリームを生地から作ってみるという約17分のチャレンジ動画です。

自宅キッチンのレンジで生地を焼いて取り出すと、膨らみが足りず「意外と平てえ」のテロップ。再度焼き直しましたが、結局うまくいきませんでした。

失敗した生地を、ふてくされたように食べる廣田さんに「冷たいバターじゃダメなんだって」「オーブンに入れる前に生地の温度が下がってしまった」と、画面外から母親の声で容赦ないダメ出し。結局、クリームを挟んで家族で頂きました、というオチです。テロップは「誰かの勇気に繫(つな)がりますように」。

廣田さんは18年4月から、メイク動画や全国各地を旅した動画など、基本的に週1回のペースでYouTubeへの投稿を続けています。テロップなどの編集も全て自らが担当。2年弱で約150本投稿し、計約770万回再生されました。

「続けることが大事だと思っています。自分自身の軸を見つけるのがYouTube。失敗してもそのまま。素の自分が出せます」と説明します。

(撮影・萩原美寛)

現在のチャンネル登録者数は約11万人。ファン層は、これまでのアイドル好きな男性中心から、同年代の女性に変化しました。アイドル活動自体を知らず、YouTubeをきっかけにファンになった女性が増えているといいます。

廣田さんは、グループを脱退した理由について、発表した18年8月末のLINELIVEで「18歳になってみて、もっと10代のうちにやっておきたいこと、足りない部分があり、決断しました」と説明していました。

「『アイドル』って肩書が付いているだけで『神化』されてしまうと思うんです。でも実際は普通の女の子。人生一度きりなら、やりたいことを全部したかった。そう考えたときに、大好きなSNSを使って自分を残したい、と思うようになりました」と振り返ってくれました。

かつては1万人ライブ、今はあえて小さな箱で

(撮影・萩原美寛)

20年1月31日には、ソロになって初のミニアルバム「冬来りなば春遠からじ。」をリリース。全6曲を作詞しました。このうちの「花笑み、かくれんぼ」は和テイストの楽曲です。

歌詞には、インスタグラムやツイッターなど、SNSを連想させる言葉がちりばめられています。ミュージックビデオ(MV)は、廣田さんがスマホの画面の中に吸い込まれ、異世界に迷い込んでしまうというストーリー仕立てで描かれています。

「小さい頃から歌が好きでした。でも、音楽性もなければ楽器も出来ない。だったら、自分の強みは『素直な心』ではないか、と思うようになった。真っすぐやってるよ、っていう自信があるからこそ、歌詞に思いを乗せて歌い、SNSで好きなものを出していくことを合わせた形になるものにしていきました」。

(撮影・萩原美寛)

リリース日は、21回目の誕生日でもありました。当日は、初のワンマンライブも開催しました。グループ時代は1万人規模の会場で歌っていたのに比べて、会場は収容人数250人の小さなライブハウス。あまりにも小規模でした。

「最初からチケットを取れちゃったら、つまんないじゃないですか? (規模が)どんなになったのかな、って気になってもらえることが、活動してる証拠、動けてる証拠だと思う。だから、少しずつ段階を重ねていくほうがいいのかなあ、と思いました」。

ファンへの感謝の気持ちが大きくなった

(撮影・萩原美寛)

ソロになって2年余り。ひとりでいる時間も増えました。「ひとりの時は、自分と会話しています。会話して自分を理解した上で、人と話せば、相手との違いを感じられる。その考えがいいな、と思ったら吸収すればいい。小さい頃からひとりの時間は多いですが、とにかく、自分を保つために、ひとりの時間は重要かなと思います」。

さらに、これまでより「やりがい」を感じるようになったともいいます。「歌だと、グループ内での私は、周囲が用意して頂いたことの一部分を、最後に見せた人。みんながつないだリレーを、最後に見せた人なだけだった。でも、今は、全部歌わなきゃいけない。だから、責任が全て自分にくるんです」。

「歌詞には自分の感情、自分の人生の一部分一部分をつまんだものが入ってる。だから、そこを褒めてもらうと、響き方がまるで違います」。

(撮影・萩原美寛)

ソロになって、支えてくれるファンへの感謝の気持ちがさらに大きくなったそうです。「グループだったら、MCは自分たちで完結して、客席は置いていっちゃうこともあった。でも今は、話が止まっちゃったら、誰もしゃべらない状態。他にいるのはファンの方。客席とのレスポンスを通じて、やっぱり応援してくれる方の重要性をすごい感じるな、と思います。一緒に楽しめてる、楽しみたいなという思いがあります」。

15年の音楽番組出演後の反響の大きさは、今でも忘れられないそう。「それまで、どんなにアピールしても、動かない世の中だった。でも、私の声でこんなにバズるんだ、って。めちゃくちゃうれしかった。今の所属事務所(UUUM)では、YouTubeで世の中を動かしている方ばかりなので、私もあの時体感したように、また動かしたいなあ、って思ってます」。

それが、世界を「ときめき」で色づけたい、という思いを込めて廣田さんが自ら名乗っている「ときめきぺいんたー」としての今の目標です。

 

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