DANRO編集部が紹介する「ひとり時間」を充実させるアクティビティ

「ひとりを楽しむ」がコンセプトのウェブメディアDANRO

いつもDANROをご愛読いただき、誠にありがとうございます。先立ってお伝えしていたように、DANROは本日をもちまして、休止することになりました。この記事が、DANROに掲載される最後の記事となります。

最後の記事では、編集部のメンバーがそれぞれの「ひとり活動」の体験談を綴り、ひとりを楽しむことの醍醐味を読者のみなさまにお伝えしたいと思います。

歌が下手でも「ひとりカラオケ」ならプロ気分

TVなどでよくみる丸い板(?)はポップガードというものだと知りました

なんだかミュージシャンになったような気分だなーー。初めて「ひとりカラオケ」専門店で歌ったとき、そう思いました。

現在、いくつかのカラオケチェーンがひとりカラオケ、通称「ひとカラ」の専門店を展開しています。とある平日の午後、仕事をサボってそのひとつに行ってみました。

訪れた店は、1畳ほどの小さなブースにこもって歌うシステムでした。各自ヘッドフォンを使用、ブースは内側からカギをかけられる、女性客のエリアは分けられていると、「ひとり」に特化したサービスが行き届いていました。

一般的なカラオケ店で使うハンドマイクもありましたが、レコーディングスタジオにあるような壁に備え付けるタイプのマイクがあったので、そちらを使うことにしました。

ヘッドフォンとあいまって、気持ちは完全にプロです。せっかくなので採点機能を使ってみましたが、1時間で歌った7曲すべてが「平均以下」でした。

採点した人が全国で10人しかいない昭和50年代の歌にも挑戦しましたが、これも10位。それでもまったく恥ずかしくないところが「ひとカラ」の魅力なのでしょう。

「下手の横好き」を貫いて、ストレスを解消できました。なお、DANROにコラムを執筆されている元たま・石川浩司さんに敬意を表して、「たま」の楽曲も歌ってみたのですが……。採点の結果は書かないでおきしょう。

肉をひとり占め、「ひとりすき焼き」は最高だった

和牛と豚のしゃぶしゃぶランチは1800円(税抜き)でした

「ひとり飯」で難易度が高いのが鍋。飲食店では、鍋はたいてい「お2人様より」と書かれています。その中でももっとも難しいと感じていたのがすき焼きです。しかし最近、大好物のすき焼きが食べられる「ひとり鍋」を提供している店ができたというので、出かけてきました。

向かったのは、カウンターにひとり用の鍋が準備されているしゃぶしゃぶ店。こちらでは通常のしゃぶしゃぶとすき焼きしゃぶしゃぶから、好きなものを選ぶことができます。迷うことなくすき焼きを選択。つややかな牛肉と豚肉が目の前に運ばれ、卵が準備されました。野菜もたっぷりついています。

グツグツ煮え始める出汁。もう大丈夫ですよ、とカウンターの中から声をかけていただき、すき焼きしゃぶしゃぶ開始。お肉を出汁でしゃぶしゃぶし、卵をくぐらせて食べると……う、うまい! 夢中になって肉と野菜を口に運んでいると、ぺろりと食べ終わってしまいました。

昼だったので追加の肉は頼まず、この日はこのままお店を出ましたが、夜だったら間違いなく注文していたと思います。何より良かったのは、数人で食べるときに密かに「私の食べたお肉、少なかったかも…?」と感じるあの不安感がなかったこと。食いしん坊には「ひとりすき焼き」は最高の選択なのだと確信しました。

初めての「ソロキャンプ」で自分と向き合う夜

炎を見つめながら、自分と向き合う

DANROが提供するコンテンツの中で、特に人気のあったテーマのひとつが「ソロキャンプ」。しかし、筆者は一度もソロキャンプに行ったことがありませんでした。DANRO編集部の一員たるものそれではいけない。そう考えて、ソロキャンプに出かけることにしました。

向かったのは地元の千葉県にある「有野実苑(ありのみえん)オートキャンプ場」。最寄り駅のJR「八街駅」からは約8キロメートルあるため、車で行くことにしました。

およそ90区画あるという広大なキャンプ場には、露天風呂やレストラン、ミニプールやドッグランなどさまざまな施設が併設されています。炊事場やランドリー、トイレなどはとても清潔で、過ごしやすい環境でした。こうした理由から人気のキャンプ場となっていて、この日も多くの人で賑わっていました。

ソロキャンプ用の小さいテントを張る

このキャンプ場を選んだ理由は、ソロキャンプを楽しめる「ソロサイト」があるところ。キャンプ場を管理する男性に話を聞くと、近年、「ソロキャンプに来る人が増えている」のだとか。

ファミリー向けのサイトから少し離れた場所にソロサイトを発見し、さっそくテントを張り、たき火と食事の準備を始めます。このキャンプ場では、ソロサイト内に石のかまどがあり、「直火」がOK。たき火用の薪を集めて準備を進めます。

陽が落ちてきたので、たき火を開始します。「ファイヤースターター」で火花を散らして、かっこよく火をおこそうとしたのですが、うまくいかずに断念。着火剤とライターで点火しました。食事は、ステーキと目玉焼き、そしてフランスパンのホイル焼きを作りました。

ゆらめく炎をぼーと眺めながら、夜の帳(とばり)が下りていきます。耳を澄ませると、パチパチと薪がはぜる音に混じり、カエルや鳥の鳴き声。ゆっくりと自分に向き合うのに、これほどの環境があるでしょうか。薪が尽きるまでの3時間、仕事のことや家族のこと、将来のことなどをじっくりと考えました。

いよいよ就寝の時間。このキャンプ場は22時半に「完全消灯」のため、辺りを照らすのは月明かりのみ。寝袋に入り、暗闇と静寂の中、ゆっくりと眠りにつきました。

翌朝、寒さと共に目が覚めて、寝ぼけ眼でテントの外に出ると、澄んだ空気で一気に目が覚めました。コッヘルでお湯を沸かし、コーヒーを飲んだら、テントの片付け。荷物をまとめて、原状回復をしてから帰路に就きました。初めてのソロキャンプは、晴れ晴れした気持ちで幕を閉じることができました。

かっこいい「ひとり飲み」の振る舞い方

「ひとり飲み」を始めたばかりのころ。居酒屋で出会った、あるおじさんの振る舞いが今も忘れられません。20代も終盤に差しかかっていた筆者は、近所の居酒屋に入ってみました。カウンター席だけの小さな居酒屋です。

客は筆者を含め3人。左端に腰かけた筆者、中央で女性店員と話しているお兄さん、右端の席では50代くらいのおじさんが考えごとをするかのように静かに飲んでいました。当時はまだ他のお客さんに話しかける勇気がなかった筆者は、文庫本を読みながら焼酎とおつまみで飲むことにしました。それはそれで楽しい「ひとり時間」でした。

30分ほどのち。右端のおじさんが「会計、お願い」とつぶやいて立ち上がりました。真ん中のお兄さんと話していた店員が慌てて飲食代を計算します。提示された会計を見たおじさんは、レシートを突き返すようにして言いました。

「じゃあ、この2人に酒を1杯ずつおごるから、その分足して」

おじさんは帰り際、見も知らぬ我々の酒代を1杯分支払ってくれたのです。なんと大人な振る舞いなのでしょう。突然のできごとで、お礼を言う間もなく、おじさんは店を出てしまいました。自分がおじさんになったら、いつか同じことをしよう。そう誓ったのですが、いまだできないままです。

じっくり考え事をしたいときは「ひとりハーフマラソン」

川沿いを走ると気持ちいい

ひとり向きのスポーツといえばマラソン。筆者は、ひとりで考え事をしたいときは、マラソンをするようにしています。ひとりで黙々と走ることで、自分と向き合うことができるからです。最近では、20キロメートルをひとりで走る「ひとりハーフマラソン」をするようになりました。

一定のペースで走り続けたいため、ランニングコースはできるだけ信号がない道を選択。自宅のある豊洲から台場エリアに向かい、きれいに舗装された歩道を走ります。川沿いや海岸沿いだと、比較的信号が少ない道が多いので、コースに取り入れるようにしています。

筆者はだいたい2時間くらいで走りきるのですが、ふだんは2時間という時間を丸ごと考え事にあてるのは難しいです。そのため、考えが煮詰まったり、将来のことを考えたりしたいときは、じっくりと自分と向き合える「ひとりハーフマラソン」がとてもいいのです。

走りながら黙々と考え事をするのもいいですし、ちょっと飽きてきたら、音楽やラジオを聴いたり、英語学習をしたりしてインプットの時間にあてることもできます。

自分の考えを整理することができるだけでなく、健康にもいいのでとても有意義な時間を過ごすことができるのです。走り終わった後の爽快さも格別です。ゆっくりと考え事がしたいときは、「ひとりハーフマラソン」に挑戦することをおすすめします。

どこにも発表できなかったミャンマーへの「ひとり旅」

夕焼けに染まる古都バガンの寺院群

20代の頃はヨーロッパ、30代はアメリカ、そして40代はアジアと、約40か国を「ひとり旅」してきました。数々の思い出がありますが、なかでも印象に残っているのはまだ軍事政権の影響が強い頃のミャンマーに行った時のこと。

北品川にあるミャンマー大使館にビザを申請しに行くと、名刺を求められました。名刺を差し出すと係官の顔が曇りました。

「あなたはジャーナリストだからビザが下りないかもしれない」

結果、ミャンマーで見聞したことを一切、どんな媒体にも(個人のSNSにも!)書かないと一筆して、フライトの数日前になんとかビザを取得することができました。

ヤンゴンから古都バガンへ飛び、舗装もされていない道をぶらぶら散歩して川岸に出ると、ピクニックをしている人たちと出会いました。写真を撮っていいかと聞くと手招きされます。なんと、一緒にお弁当を食べようというのです。

手招きしてお弁当を食べさせてくれたミャンマーの人

言葉はまったく通じないので、ニコニコしながらありがたくいただきました。その日は満月。平原に広がる何千という数の寺院が夕焼けに染まった光景も忘れられません。

集団でいるよりも、ひとりのほうが現地の人と交流できるもの。これも「ひとり旅」のいいところです。それからもずっと「ひとり旅」を続けていますが、どこにも発表することなく自分の胸にしまっていたこの旅が、もっとも懐かしく思い出されるのは不思議なものです。

 ◇

DANROは、「ひとりを楽しむ」をコンセプトに、2018年5月にオープンしました。それ以来、多くの方々にご協力いただき、「ひとり」を肯定的に捉える社会の実現を目指し、さまざまなコンテンツを配信してまいりました。

これまでに公開した記事の本数は1300本を超え、「ひとり」をテーマにしたウェブメディアとして、多くのみなさまから認知される媒体に成長することができました。

これまでDANROを支援してくださった読者のみなさまに、心より感謝申し上げます。DANROを通して、みなさまの「ひとり時間」がより充実したものになれば幸いです。

これまでDANROを応援していただき、本当にありがとうございました。

DANRO編集部一同
2020年3月31日

 

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